高倍率ズームデジカメ

近所で撮影した野鳥の写真やデジカメの話題など

FUJIFILM FinePix REAL 3D W3

やっと3Dデジカメを購入しました.

やっとと申しますのは,フィルムカメラ時代から立体写真に興味を持っていた自分が,富士フイルムが最初に3Dシステムの開発を発表したとき,これは絶対買うぞと宣言しておきながら,発売された第一号機のW1を見送っていたからです.

第二弾となるこのW3は基本的にはW1と同じで,3D動画のHD対応と背面液晶モニターのグレードアップ,操作ボタン類の大幅な見直しが主な変更点です.

パッケージは非常にコンパクトにまとめられていて拍子抜けするくらいですが,本体の大きさはコンデジにしては大柄で,手に取ると意外とズシッとした重量感を感じます.

バッテリーとSDカード込みでも250gなんですけどね.

ネオ一眼タイプのHS10と並べるとこんな感じです.

2.8型(約23万ドット)から3.5型ワイド(約115万ドット)に強化された液晶モニターは,裸眼で3D鑑賞が出来るようにレンチキュラー方式のレンズシートが貼り付けてあるのですが,見た目は普通の液晶モニターと変わりませんし,上から透明パネルで保護されているので,手触りも確認出来ません.

再生画像は2Dと3Dを切替可能で,2D表示も普通に楽しめますが,カメラを左右に傾けると縦長の影が横切るのが分かりますので,横から覗き込む人は影が出ない角度を選ぶ必要があります.

立体感は期待通りで,良くも悪くもステレオペアをビューワや平行法で裸眼立体視したときの感じと同じです.

悪くもとは,わざとらしい感じになったり,レイヤーのように平面の画像が前後に並べられた感じに見えることを指しています.

特に静物より動植物の静止画像を3Dにするとゼラチンで固められたような違和感をフィルム時代から感じていたので,フィルムカメラでは出来なかった3D動画をこれ1台で手軽に楽しめるのは非常に大きいです.

3D-TVなどのCMで画面から飛び出している表現があり勝ちですが,実際には画面の中に奥行きが感じられると言った方が近いです.

W3を購入した翌朝に早速,毎日出勤時に通っている緑道を歩きながら3D動画を撮影しました.

これが2Dなら毎日見慣れたつまらない風景でしか無いのですが,3Dで画面の中に歩いて行けそうなリアリティが新鮮で何度も再生しました.

3D動画撮影はかなり楽しいです.

ただ撮影中にズーム出来ないとか,ピントも固定されてしまう制約があり,今後の発展に期待と言ったところです.